下血・血便の原因と治療法

下血・血便の原因と治療法

血便とは

おしりから血が出ることを総称して下血と呼びます。出た血の色によって肛門からのおよその距離が推定できます。鮮やかな赤に近いほど肛門に近く、黒っぽいほど肛門から遠い、と推測することができます。おしりから血が出た場合は重篤な疾患の可能性も考えられますのでまずは来院してください。また出血の量と病気の重症度は関係ないことが多いため、少量の出血であっても来院してください。

血便の原因

大きく3つにわけることができます。

  • 痔核・肛門出血
  • 腸の炎症
  • 腸の腫瘍

痔核(いぼ痔)・肛門出血(切れ痔)

便に鮮やかな血液が付着する他、ペーパーに血液が付着する、排便後に出血が起こる場合もあります。出血量は切れ痔では少なく、いぼ痔では大量になるケースがあります。便秘を伴うケースはありますが、発熱や下痢などが起こることはありません。他の症状として、痛みや違和感があります。特に切れ痔では排便時に強い痛みが生じます。早期の適切な治療でいぼ痔や切れ痔は楽に治ります。再発を防ぐために便通を改善する生活習慣を身に着けることも重要です。

感染性腸炎

細菌、ウイルスに感染して起こる出血性大腸炎であり、血便を起こすのは細菌によるものが多くなっています。血便以外に、下痢、発熱、腹痛、悪心、嘔吐などを伴います。治療は輸液や抗生剤の服用です。

虚血性腸炎

大腸に血液を送る動脈が狭窄や詰まりを起こして発症します。糖尿病をはじめとする生活習慣病があると動脈硬化が起こりやすく、高齢者に多い病気になっています。急に症状が現れる傾向があり、主な症状はお腹の左側の強い痛みと痛みの後にでる血便です。

大腸憩室症

大腸憩室症では大腸にポケットのような袋ができます。大量に憩室ができる場合もあります。大腸憩室症自体は症状がありませんが、中に便などが入って炎症を起こすと出血して血便を起こす場合があります。但し高血圧の方や、抗凝固剤等の血が止まりにくくなる薬を内服されている方は出血量が多くなることがあるため注意が必要です。

潰瘍性大腸炎


治療で症状がなくなっても、再燃して進行する病気です。そのため、症状のない時期にも長期に渡って内科的な治療を受けてコントロールする必要があります。初期には便に血が混じる、下痢などの症状があります。進行すると便に粘液や膿が混じり、赤いゼリー状の便が出る場合もあります。他の症状には、発熱、腹痛、体重減少、貧血などがあります。

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大腸がん 大腸ポリープ

大腸に腫瘍ができる病気です。腫瘍が大きくなり、組織がもろくなってくると出血し、便に付着していることに気づくことがあります。出血量は必ずしも多くはありませんが、放置すると進行して命にかかわる可能性があるため注意が必要です。

血便の診断

血便を引き起こす疾患は多数あります。出血の原因を特定することがとても重要です。
血液検査、腹部CT検査 大腸内視鏡検査などが原因診断のために有用です。出血というゆっくりしていられない症状が出現していますので、速やかに結果を得られる検査法を選んでいきます。
こうした検査結果をもとに診断し、適切な治療を行っていきます。